将棋ウォーズ

まいど。するぷ( @isloop )です。

わたくし、第2回電王戦が終わってからというもの、ずーっと将棋にハマっております。

もしかしたら、先月の4分の1は、将棋に蝕まれていたかもしれません(笑)

将棋会館にいったり、将棋の本を買ってみたり、YouTubeで将棋動画を見てみたりと、いろんな手段で将棋を楽しんでいるのですが、その中でも今一番ハマっているのがiPhone/iPadアプリ「将棋ウォーズ」。

このアプリ、今までの将棋ゲームの地味のイメージは微塵もなく、スト2をやっているかのようなド派手なエフェクト、RPGの様なゲーム性、ユーモアの効いた天の声がとても楽しく、「将棋ってこんな面白かったっけ!?」と思うほどなのですよ。

1ユーザーとして「一体どのようにして、こんなにハマるアプリを開発しているんだろう?攻略方法や、開発の舞台裏を色々聞いてみたい!」と思ったので、将棋ウォーズを開発しているHEROZ株式会社さんを直撃してみました!

将棋ウォーズの開発のきっかけは「スマホで対戦相手をオートマッチングする将棋アプリが欲しかったから。」

将棋ウォーズトップ画面将棋ウォーズ将棋中

するぷ(以下、す): 今日はよろしくお願いします。将棋ウォーズの開発のキッカケを教えて下さい。
HEROZ株式会社代表取締役 林隆弘さん(以下、林): 僕らは元々将棋が大好きでして。自然とスマホの将棋アプリを作りたくなったからといった感じですね。

: 僕いろいろな将棋アプリをやっていたんですけど、将棋ウォーズはホントサクサク将棋が指せてとても楽しいですね。これはやはりそれを狙ったのでしょうか?
: そうですね。快適にプレイできる将棋アプリが作りたかったんです。通信制の将棋アプリって対戦相手を選ぶところが結構時間がかかるじゃないですか。将棋ウォーズは対戦相手のレベルに合わせた対戦相手を自動でマッチングします。

: あ!なるほど!他の将棋アプリで自動で対戦相手を選んでくれるものってなかったような気がします。そういえば将棋ウォーズって負けが込んでくると1つ下のレベルの人を対戦相手にしてくれますよね?あれ凄くいいと思います。3連敗とかするとほんと凹むので。
HEROZのみなさん: バレてる・・・(笑)それに気づいていましたか(笑)やっぱり負けが続くと嫌じゃないですか(笑)
: あれのおかげで将棋が嫌いにならずにすんでいます(笑)

: 今、ちなみに将棋ウォーズはどのくらいダウンロードされているのでしょうか?

: この間100万ダウンロードを突破しました。
HEROZ株式会社 デザイナー&広報 みなみんこと南綾香さん(以下、み): この間放送されたアメトーークの将棋たのしい芸人放送後にもの凄くダウンロード数がされたんです。将棋ウォーズが紹介されたわけではないのですが。やっぱりテレビは凄いと思います。Google Playで上位にランキングされた時も、もの凄くダウンロードされましたね。

: 将棋アプリが100万ダウンロードって凄いですね。

面白い将棋アプリを作るために気をつけていること。

将棋ウォーズ開発者

: 将棋ウォーズを面白くする上で気をつけていることってありますか? 勝ったときや負けた時のセリフがとてもユニークですよね。
HEROZ株式会社 エンジニア清水史人さん(以下、清): 「面白いは正義!」で開発していますね。いかに受けてもらえるかを考えています。ただ、強烈すぎて取りやめにしたセリフもあるのですが(笑)「この○○虫が!」とか「この雑魚が!」とか(笑)

: うわーそれは強烈ですね(笑)
: 実は、とある将棋ゲームで流行ったセリフだったんですけどね。やっぱり苦情が多かったので取りやめにしました(笑)「あのセリフがよかったのに」といってくれたユーザーさんもいましたけど(笑)
: Mですねー(笑)

(※ ちなみに将棋ウォーズのほとんどの声は声優の鈴木健夫さんが担当してるとのこと。ブルァ的なセリフも鈴木さんがやっているそうです。

HEROZ株式会社のデザイナー&広報みなみんさん。

: 囲いや戦法を決めたときに出てくるイメージも個性的ですよねー。将棋の棋士さんがモデルになっているものあったり。
: そうですねー。棋士さんがモデルになっているものは、その棋士さんの得意な囲いや戦法なんです。これらのイラストは私が書いているのですが、モデルさんを決めるのは林や山本など将棋が好きな社員に教えてもらって書いています。「将棋ウォーズはにわかが作ってないぞ!ほんとに将棋が好きなんだぞ!」というメッセージでもあります。

: 穴熊のエフェクトは、特に個性的で好きですね。
: モデルになっていただいた棋士さんにはもちろん許可をとってかいています。結構モデルになっていただいた棋士さんには好評ですよー。

居飛車穴熊振り飛車穴熊

【プレイ中、囲いや戦法が決まるとエフェクトと共にイラストが登場する(左)。一度登場したエフェクトはマイページから見ることが出来て詳細を知ることが出来る(右)。】

ゴールド棋神は電王戦版のponanzaとほぼ同じくらい強い。

: 対戦相手のオートマッチング機能の他に、将棋ウォーズのもうひとつの特徴といえば棋神降臨という、現在電王である将棋ソフトponanzaの代打ち機能ですよね。開発者の山本一成さんも将棋ウォーズ開発に関わってらっしゃいますが、これは電王戦版のponanzaと強さはどのくらい違うんでしょうか?

: 通常の棋神は、電王戦のponanzaよりも確実に弱いですが、この間機能追加したゴールド棋神は電王戦版の強さと、ほぼ同じと考えていただいていいと思います。ゴールド棋神はホント強いです。

ゴールド棋神降臨将棋ウォーズ棋神降臨。

: 僕が棋神降臨を使う時は、どう考えても負けの場合、たまに苦し紛れに使ってみたりするのですが、この機能は結構使われているのでしょうか?
: 結構つかわれていますねー。スト2で例えれば「波動拳を出すくらいの頻度」で使われています(笑)

: めちゃめちゃ使われていますね(笑)
: とくに相手が強い場合に使われることが多いようですね。ゴールド棋神は本当に強いので急に相手が鋭くなったと思ったら・・・(笑)

将棋ウォーズで段級位を上げるコツとは?

: なかなか将棋ウォーズで級を上げられないんですけどコツを教えていただけますか?

: 僕はまず「タブレットでやること」だと思います。スマホはやはり画面が小さくて誤操作してしまうことがあるので...。次に「落ち着いてやる」ことですね。これもミスを少なくするために必要なことだと思います。あと「棋神を上手に降臨させること」でしょうか(笑)

: 私も同じこと言おうと思ってたのに(笑)うーん、「余計なことを考えない」ってことが大事だと思いますねー。やっぱり集中しないとミスをしてしまうので。後は「爪を伸ばしすぎないこと」爪が長いと誤操作してしまいがちですからね。女性なら特に注意です。あとは、「お酒は控えよう」ってことでしょうか(笑)

: 「得意戦法で指す」は大事だとおもいますねー。次に「相手より残り時間を残す」は凄く大事だと思います。これを実践しだしてから勝率がググっと上がりました。コツは1手1手、相手が使った時間より短く指すことを心がけておくことです。これを心がければ切れ負けしづらくなると思います。あと、やっぱり「タブレットで指す」ことですね(笑)

: ちなみに棋神降臨を使ってもパラメータ上昇に影響はないのでしょうか?
: 影響はないですが、それで上に行きすぎると自力ではまったく勝てなくなるのでオススメできません。(笑)

将棋ウォーズマイページ棋力レーダーチャート

【戦歴によって段級が与えられる。自分の長所・短所も知ることができる。】

将棋ウォーズの段級位は日本将棋連盟の段級位と同じ。

: 将棋ウォーズは日本将棋連盟公認とのことですが、将棋ウォーズの段級位は、日本将棋連盟のアマチュアの段級位と同じ実力と考えていいのでしょうか?

: ほぼ同じと考えていただいていいと思います。毎回対戦相手が違うので、きっと町の道場よりも精度は高いと思います。日本将棋連盟の目も入っておりますし。また、この先将棋ウォーズで日本将棋連盟の段級位がとれる機能を追加しようと思っています。

: おお!それは嬉しい機能ですね!

これから将棋ウォーズはどのように進化していきますか?

: この先、将棋ウォーズはどのように進化していきますか?なにかこの先追加される機能とかはあるのでしょうか?
: 実は「パンツを脱ぐ」機能を追加しようと思っています。
: 「えっえっ?」
: あ、そういうことじゃないですよ(笑)
: パンツを脱ぐとは、将棋界の業界用語で穴熊囲いで桂馬が上がった状態のことをいうんです。↓↓

将棋における「パンツを脱ぐ」

ScreenShot by: weblio

: こういった面白い将棋用語もエフェクト化していこうかなと思っています。また、10秒将棋モードも追加しようと思っています。
: ハチワンダイバー的なアレですね!
: そう!ハチワンダイバー的な!

HEROZ株式会社の代表取締役、林隆弘さん

人気ゲームアプリを開発する上で大事なこととは?

: いやー今日は興味深いお話をたくさん聞けてよかったです。最後にこれから人気ゲームアプリを開発したい人に向けてアドバイスを1ついただけますでしょうか?

: やっぱり楽しんで開発することじゃないですかねー。自分で何度も遊んで楽しいと思えるものを作るのが大切だと思います。

: ですねー。楽しむ大事ですね。あとゲームを作ることが好きなことが大事だと思います。

: だねー。やっぱり楽しめるものをつくることが大切だと思いますね!

: 今日はありがとうございました!

あとがき

するぷ

今回インタビューさせてもらって思ったことは「将棋ウォーズの中の人達はホント将棋が好きで、楽しんで開発しているんだなー。」ってことでした。

前回インタビューさせてもらった「ココッパ」の梶原さんも同じことをいっておりましたが、やっぱり自分が楽しめて、好きなものを作らないと面白いものは出来ないってことなんでしょうなー。

いやいや、ますます将棋ウォーズが面白くなっていくことうけあいですね!これからの開発も楽しみです!

さて今日も将棋ウォーズで遊びまくるとするか!

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