人づてに、ものすごく美味い店と聞いていたが、なぜか訪れるたびに店が閉まっていて縁が無かった下北沢「一龍」。
今回ようやく足を運べた。一番人気と言われる中華そばを注文してみた。価格は700円。大盛りは900円なり。
・・・。
いやーまいった。美味い。美味すぎる。
一見、どシンプルな見た目である。
正直いおう。
初見。「あ、中華屋さんのラーメンか・・・。」とがっかりしてしまった。一口食べても「あ、やっぱりこの手のラーメンね・・・。」と落ちた肩が上がらない。
しかし、三口目・・・!
箸が止まらないのだ。大盛りだったはずの麺はどんどん無くなり、やがて果て、気づけば普段飲まないスープをガツガツと漁っている自分がいた。
美味い!
一龍の美味さは3段階の攻勢にある。
一口目は、一見普通の味。ジャブだ。「あ、中華屋さんのラーメンだね。でも麺はしこしこしてるね。」くらいの印象しかない。
しかし二口目。ギアセカンド。しこしこの麺に絡みつくスープの旨味に気づく。なんとも後を引く味なのだ。黄金に輝く油がスープの旨味をしっかりコーティングしているのがわかる。
そして三口目。ギアサード。俺の舌は一龍に完全に堕ちた。
醤油と豚骨と弾ける麺のトリプルコラボレーション。
止まらないやめられない。一口目めのジャブから、二口目のストレート。三口目でのカウンター。もうメロメロである。
さらに、一龍の中華そばはさっぱりしているようで、しっかり濃厚である。そして、後味が非常に爽やかなのだ。非常にさっぱりした体(てい)で店を出れる。
うーん。素晴らしい完成度。一龍のスープはまさに一流である。
俺はまたここに来るだろう。そして、なぜ俺は今までここに来なかったのだろう。そんな後悔すら思い起こさせる味がここ一龍にはある。
→ この記事は、SLPRO X for iPhoneを使って書きました。