昨日発売された、ジョブズが全面協力した最初で最後の伝記「Steve Jobs スティーブ・ジョブズ
当初発売日は11月21日予定だったのですが、ジョブズの突然の死により発売日が1ヶ月近く前倒しとなったのは話題になりましたね。
が、そのせいで、上・下巻合わせて約800ページにも及ぶ激太な本書の翻訳作業は過酷を極めたそうで・・・。
そんな翻訳作業の舞台裏が、本書の翻訳者、井口耕二さんのブログ「Buckeye the Translator」にて綴られていたのでご紹介します。
普通なら8〜9ヶ月かかるところを、3ヶ月で仕上げなければならない過酷な翻訳作業だったそうです。
今回は「世界同時発売」を実現するため、いろいろと無理をしたのではないかという心配も散見されます。機械翻訳まで行っちゃうなんてことはなくても、人海戦術の共訳なんじゃないかとか、いろいろと言われているようです。
で、現実はというと、よくも悪くも私がひとりで訳出しました。書影やネット書店の書誌情報なんかにも私の名前しかありません……けど、ヨノナカ的には、表に出ているのはひとりで、その実、裏でたくさんの人が分担訳しているとか、ひとりはひとりだけど表に出ている人とは違う人が訳しているとか、まあ、現実にはいろいろなケースがあったりもします。あるのですが、この本については私がひとりでやった-これが事実です。
本来なら8〜9ヶ月かかるところを、3ヶ月でやらなければならないのに、一人で翻訳作業をやりとげたそうです。いま僕の隣には上巻がありますが、約400ページもある超分厚い本です。
いやー井口さんの翻訳作業を想像しただけで、こっちがめまいがしそうですよ・・・。
通常ペースだと、実際に翻訳をしている時間は、1日6時間×週5日というところです(年単位の長期で続けられるのはこのくらいがいいところ。集中する作業なので疲れるのです)。これを、10~12時間×週7日にするわけです。1週間の仕事時間で2.3~2.8倍。今回、翻訳作業に使えるのが正味3カ月ですから、時間割で比例すると考えるなら、6.9~8.4カ月。ざっと7カ月強が翻訳期間という計算になります。
10〜12時間ずっと翻訳しっぱなしって・・・。しかも週7日って休みないじゃん・・・。3ヶ月このペースでひたすらクオリティを落とさず作業をし続けるなんてどんだけ過酷だったのだろうか・・・。
下訳や共訳よりはひとりでやったほうがいいものになる。そう、私も講談社さんも思ったので、こういう形で進めました。それが成功したのか失敗したのかは、できあがった本を読んだ方々に判断していただくことになります。私は成功したと思っていますし、講談社さんもそう思われているはずだと思いますが。
いやーその1、その2、その3を読んでみて、井口さんの職人魂を感じましたねー。もうただただお疲れ様でしたとしかいいようがいないです。
発売日をまだかまだかと待っていましたが、こういう舞台裏をきくともう少し期間を空けてあげてもよかったのにと思いますが、井口さんが「私は成功したと思っています」と発言しているのは心強いですね。大事に大事に読んでいこうと思います。
まだ、序盤のはしりくらいまでしか読んでいないのですが、ここまででも初めてきく話が結構出てきています。
ジョブズ本はたいてい目を通したつもりなのですが、序盤でこんな感じなら、この先凄いワクワクするなぁ。夢中になりすぎて、作業が2〜3日手に付かなくなってしまいそうで怖いけど、大事に慎重にそれでいて大胆に読み進めていこうと思います!(`_´)ゞ
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