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天皇陛下が生前退位の意向?聞きなれない「生前退位」の意味とは?

Photo by: kanegen

天皇陛下が「生前退位」の意向を示されたことが話題になっています。

天皇陛下が、天皇の位を生前に皇太子さまに譲る「生前退位」の意向を宮内庁の関係者に示されていることが分かりました。数年内の譲位を望まれているということで、天皇陛下自身が広く内外にお気持ちを表わす方向で調整が進められています

引用元:天皇陛下 「生前退位」の意向示される | NHKニュース

しかし、生前退位とは聞きなれない言葉です。果たしてその意味とはなんなのでしょうか?

調べてみると以下のような意味のようです。

終身制であり、かつ、該当の地位にある者の逝去に伴い後継者を選ぶ場合がほとんどであるような地位において、該当の地位にある者が存命中に退位すること。

引用元:生前退位とは – 新語時事用語辞典 Weblio辞書

ちなみに、Wikipediaによると存命中に地位を手放すこと自体を退位と呼ぶそうです。

通常、革命や憲法や法律などによって君主制が廃止されない限りは、自動的に継承者に譲り渡すことになる。君主の地位の継承は2種類あり、君主の死によって継承される場合は「退位」と言わず、君主が生きているうちに地位権力を手放すことを「退位」という。

引用元:退位 – Wikipedia

譲位という言葉もあり、これは後継者に地位を譲るという意味が含まれた言葉のようです。

譲位(じょうい)は、君主が、その地位を生きているうちに後継者へ譲り渡す行為である。通常は、世襲を原則とした地位の継承について言う。

引用元:譲位 – Wikipedia

さて、過去の日本にも生前退位は行われていたのでしょうか?

なんと歴代の半数以上の天皇が行っていたそうです。

持統天皇11年(文武天皇元年)8月1日(697年8月22日)、持統天皇が文武天皇に譲位し、史上初の太上天皇(上皇)になった。その後、江戸時代後期仁孝天皇に譲位した光格上皇まで、計59人の上皇が存在した。つまり、歴代天皇のうち半数近くが退位して上皇となっている。ただし、平安時代以降「天皇の死」という事態そのものが禁忌として回避されるようになり、重態となってから譲位の手続きが行われて上皇の尊号が贈られ、直後に死去した例が多い。

引用元:太上天皇 – Wikipedia

今の天皇陛下がもし仮に退位すると上皇となるんですね。

ちなみに、江戸時代の光格天皇以降は上皇は存在しないようです。なぜなら明治以降の皇室典範では譲位を認めていないためです。

2016年現在で最後の太上天皇(上皇)は、文化14年3月24日(1817年5月9日)、仁孝天皇に譲位した光格天皇である。明治以降の皇室典範では、譲位を認めていないため、制度上太上天皇(上皇)は存在しない。

引用元:太上天皇 – Wikipedia

もちろん、今の憲法や皇室典範では「譲位」は認められていません。つまり、天皇陛下は後継者の指名ができません。

日本国憲法下でも、天皇の譲位は認められていない。昭和22年(1947年)に施行された現行の皇室典範は、その第4条で「天皇が崩じたときは、皇嗣が、直ちに即位する」と規定されており、この点は旧皇室典範と同様に、皇位の継承は天皇の崩御によってのみ行われることを定めている。又、現行の皇室典範でも、第2条で皇位継承の順序を、第3条でその順序の変更について規定しており、天皇は自らの意思によって継承者を指名することはできない。

引用元:譲位 – Wikipedia

ただ、今の憲法や皇室典範に、地位を手放す「退位」についての記述はないそうです。

現在の日本国憲法・皇室典範下においても、皇位継承は天皇の崩御を前提としており、その他に退位について書かれた規定は無い。国事行為の遂行が困難となった場合は、摂政もしくは国事行為臨時代行が置かれて国事行為が代行されることになる。

引用元:退位 – Wikipedia

以上、実際に生前退位が行われるかどうかはわかりませんが、仮に行われれば「平成」が終わってしまうことになりますね・・・。